大仁田「袖ケ浦市長選」出馬取りやめ

2015年10月14日 10時55分

出馬を取りやめることになった大仁田

 千葉・袖ケ浦市長選(18日告示、25日投開票)に立候補する意向を示していたプロレスラーで元参院議員の大仁田厚(57)が急転直下、出馬を取りやめることが13日に分かった。14日に千葉県内で会見を開き発表する。「地方創生」を掲げて地方都市で市政に乗り出す方針を示し、1日の会見では「意欲は十分ある」と話したばかり。2週間足らずの間にいったい何があったのか? 邪道の“変心”の裏側を探る。

 まさに急転直下の出来事だった。袖ケ浦市長選に出馬する意向を固めた大仁田は、1日に都内で開いた会見で出馬について「意欲は十分ある」と話し、近日中に正式に出馬を表明すると明言していた。その後は支援者たちと詰めの調整を行うと同時に、大仁田も現地を訪れて、市の現状を勉強していた。

 だが、大仁田に近い関係者によると、支援者たちからは「参院議員時代のように(プロレスと政治)二足のわらじを履くのは負担が大きく、どっちつかずになる公算が大きい。ましてや市長となれば、市政に専念せざるを得ない。引退と定めた還暦まではプロレスに集中するべき」という声が強まったという。

 しかも、想定内だったとはいえ、7月25日に袖ケ浦市臨海スポーツセンターでプロレス大会「デビュー40周年記念試合」を開催した実績しかないことから、縁もゆかりもない地方都市からの反発は予想以上だった。「この町を変えてほしい」という期待の声以上に、「混乱させないでくれ」という厳しい声も届いた。

 また、大仁田も同市が抱える問題点・改善点が多いことを痛感し、ここにきて「勉強不足だった。今回はあきらめるしかない」と周囲に口にしたという。

 これにより当初は「出馬表明」を行う予定だった14日の会見は、一転して「出馬辞退会見」に変更されることになった。大仁田は2006年2月の長崎県知事選への出馬を検討したことがあったが、この時も立候補には至らなかった。これで、出馬の取りやめは2度目となるだけに、相変わらず“お騒がせ男”の感は否めない。大仁田は13日、本紙の取材に「会見で明日(14日)話します」とだけ口にし、出馬取りやめの事実を否定しなかった。

 ただし、本人に政界への意欲がなくなったわけではなく、むしろ今回の“騒動”により復帰への気持ちが強いことを印象づける結果になった。実際に政界関係者の間では「来年の参院選に擁立されるだろう」と見られているのだ。

 本業のプロレスでも、本人ですら覚えてないほどの引退と復帰を繰り返した男。2度の出馬取りやめも「邪道」としての生き方ではあるが、一方で当然厳しい声が上がるのも避けられない。果たして、邪道はどこへ向かうのか。