12日の新日本プロレス東京・両国国技館大会でAJスタイルズ(37)との初防衛戦に臨むIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカ(27)が30日、“逆ドーム男”返上プランを明かした。前王者のAJを返り討ちにすれば、4年連続となる1月4日東京ドーム大会のIWGP戦出場が決定的。挑戦者は棚橋弘至(38)か内藤哲也(33)の状況だが、どちらが来ても「鬼門」の1・4ドームを克服する戦いになるという。

 前王者を迎え撃つ両国決戦は、例年の新日プロのスケジュール通りならば年内最後のIWGP戦だ。AJとの前哨戦を終えたオカダは「やっぱり強いし、挑戦者に不足ないです。権利証(争い)ばかりが東京ドームのメーンって話題になりがちですけど、こっちも(権利が)かかってますから」と豪語。ドームに王者として出場するために負けるわけにはいかない。

 そのドーム決戦の挑戦者は、G1覇者で権利証保持者の棚橋と内藤による争奪戦の勝者になる。オカダの意中の相手は、もちろん棚橋だ。今夏のG1では決勝戦の相手に指名しながら、自身がまさかのブロック敗退。「G1覇者っていうのもありますし、1月も負けてますし。結果的にドームの借りはドームで返すっていうので分かりやすくなったんじゃないですかね」と、今年の1・4ドームのIWGP戦で敗れた雪辱を見据えている。

 もっとも勝負事に絶対はなく、仮に内藤が権利証を獲得した場合も想定している。内藤は権利証獲得の際には、2014年大会前に行われたファン投票でメーンを決めるシステムの再開を訴えており、オカダもこれに同調。「投票やりましょう。(内藤は)根に持ってるんじゃないですかね。僕も当時はもちろん悔しかったですし、今でも一番はIWGP戦だと思ってますから」と言い切った。

 ファン投票でインターコンチネンタル王座戦(中邑真輔VS棚橋)に敗れ、14年ドーム大会のセミファイナルに降格したカードこそ、オカダVS内藤のIWGP戦。この両雄の王座戦となった場合は再び他のカードと並べた上でファンの審判を仰ぎ、真のメーンイベントにふさわしいことを証明するつもりだ。

 数々の栄光を手に入れてきたが、13、15年大会は棚橋とのIWGP戦に敗退。14年大会は内藤とともにメーン出場を逃すなどドームにはとことん縁がない。年間最大興行で輝いてこそ真のレインメーカー。いずれの挑戦者が来てもお膳立ては整っているだけに、両国決戦でつまずくわけにはいかない。