8年ぶりの政界復帰を目指す人気プロレスラーで元参院議員の大仁田厚(57)は43歳だった2001年7月の参院選に自民党公認のもと、比例区で出馬。当時は明治大学政経学部(2部)に通う現役大学生だったこともあり、熱心に教育改革を訴えた結果、圧倒的な支持を得て初当選を果たした。当時の首相は、国民から絶大な人気があった小泉純一郎氏(73)で、大仁田も“小泉チルドレン”に仲間入りした。

 持ち前の行動力と発信力で常に話題を振りまき、03年7月の参議院外交防衛委員会でのイラク復興支援特別措置法案の強行採決では、野党議員から委員長を守るなどして活躍することもあった。だが、05年8月の参議院本会議では、小泉氏が推し進めた郵政民営化関連法案に賛同できず、投票を棄権。翌年には参議院自民党の副幹事長に就任したが、07年夏に自民党に離党届を出して次の参院選には出馬せず。一度は政界引退も表明した。

 だが、政治への情熱は冷めなかった。特に出身地・長崎への思いも強く、06年2月の長崎県知事選への出馬を検討したが、最終的にこの時は立候補せず。4年後の同知事選には無所属で出馬も落選した。これを最後に政界への思いを口にすることはなく、プロレスとタレント活動に専念していた。