G1クライマックス覇者・棚橋弘至(38)はバッドラック・ファレ(33)を下し、来年1月4日東京ドーム大会でのIWGPヘビー級王座(現王者はオカダ・カズチカ)挑戦権利証を死守した。

 今夏のG1公式戦を含めて過去2戦2敗の天敵に、棚橋はこの日も大苦戦を強いられる。15分過ぎにハイフライフローをキャッチされると、グラネードを浴びるなど怪力の前になかなかペースをつかめない。

 それでもフォーリングココナッツ(ボディープレス)を狙ってコーナーに上ったファレの巨体を雪崩式ブレーンバスターで投げ捨て、大ダメージを与えることに成功。最後はトゥエルブシックスからのハイフライフローで圧殺してみせた。

 権利証の防衛に成功した棚橋は次なる争奪戦の相手に、同じくG1公式戦で敗れている内藤哲也(33)を指名。「トランキーロ(注・スペイン語で焦るなよの意)」を決めゼリフとする内藤に対し「お前、そろそろ焦った方がいいぞ」と挑発し、10月12日両国大会での対戦が決定的となった。

 棚橋は「G1からドームまでは短い。この権利証の交代劇は一度も起きてない。そして俺にも起こさせるわけにはいかない。このままドーム行ってもいいんだけど、G1で悔しい思いをしてるんでね」と語っており、次がドーム決戦最後の争奪戦になることが濃厚。6年連続メーンイベンターの座は譲れない。