超花火プロレス「なにわ超花火2015」が5日、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)第2競技場で行われ、メーンの「ランバージャック電流発破&バックスクリーン3連発爆破バットデスマッチ」で大仁田厚(57)、長与千種(50)のカリスマコンビが敗れた。長与が爆破のえじきになり、大仁田も爆破王座から陥落。1週間後に爆破王タッグ王座を狙う2人に暗雲が垂れ込めた。
女子プロレス界最大のカリスマが壮絶に散った。大仁田が保持する爆破王ベルトをかけて行われた試合は、予想外の結末が待ち受けていた。
「大江戸超花火」(5月23日、大田区総合体育館)に続きTARU(51)、ダンプ松本(54)組を迎え撃った大仁田と長与。フリーアナの宮根誠司(52)が特別立会人としてタイトルマッチ宣言を行い、ランバージャック形式のため、両軍のセコンドがリングを取り囲んだ。
序盤から苦しい戦いを強いられた。TARUの爆破バットで大仁田が最初に被弾すると、大仁田も負けじと電流爆破イスでダンプを爆破。だが、束となった爆破バット3本を大仁田が被弾すると、そのまま手錠でコーナーポストにつながれてしまう。
残された長与も大阪の象徴である通天閣をイメージしたと思われるタワー内に、首輪をつけられ監禁されてしまった。するとTARUは起爆装置「発破器」の前で長与率いる「マーベラス」の若手・彩羽匠の手を取ると、何と無理やり発破器を起動させた。
その瞬間だ。タワーが大爆発を起こし、激しい火花と破裂音が会場内に鳴り響く。立ち込める硝煙が次第に晴れると、そこには無残な長与の姿が。師匠を被弾させてしまった彩羽は錯乱状態に陥り、阿鼻叫喚の光景だけが残されていた。
18分13秒、長与がTARUに敗れ、これにより大仁田が王座陥落。TARUが第3代爆破王になった。
大仁田は「俺たちは絶対に諦めない。長与さん、みんなが応援してくれているじゃないですか」と呼びかけると、大の字だった長与も「必ず勝つ。プロレスが何よりも生きがいだから、次は絶対に勝つ」と口にしたが、意識はもうろうしたままだった。
「越後超花火2015」(12日、新潟市体育館)では新設される爆破王タッグ王座をかけ、再びTARU組と対戦する。初代王座を目指す2人だが、長与の精神的ショックは計り知れない。カリスマタッグが最大の試練を迎えた。