新日本プロレスの野人・中西学(48)が19日、ノアマットの救世主として名乗りを上げた。GHCヘビー級王者・鈴木みのる(47)率いる鈴木軍の蛮行に怒り心頭の中西は、全王座が流出しているGHC戦線にも出撃する構えを示唆。ミスターこと永田裕志(47)も追随しており、元気いっぱいの第3世代が心強い援軍となりそうだ。

 この日、ノアの「ワンナイト6人タッグトーナメント」(東京・後楽園ホール)が開催され、試合前の会場には中西の姿があった。代理人を務める怪覆面マイバッハドンが出場したからだ。

 しかしそんなことはどうでもいい。中西は怒りに満ちた表情で「ちょっとあのヤローども、おかしいやろ!? やり方が汚すぎる。新日本にいた時より輪をかけてひどくなっている!」と吐き捨てた。

 7~8月シリーズでは初めてノアの地方巡業に長期参加。そこで目にしたのは、土足でマットを踏みにじるような鈴木軍の暴挙の数々だった。直接対戦の機会こそなかったが、あまりの惨状に怒りを覚えたという。

「必要とあれば、いつでも出ていく。俺のプロレスで対抗してやるよ。新日本でもノアでも、鈴木軍は敵や。敵を倒しにいく。マイバッハドンも考えていることは同じや」と、野人はスクランブル発進を決意した。

 さらには「ベルト? 加勢しにきたからにはいくらでもいってやる!」とヘビーでもタッグでもGHC戦への出撃準備も整えている。会場に居合わせた永田も「ドンにお任せする。もう(元GHC王者として)永田裕志の役目は終わった。ここは丸藤や杉浦が自分たちで乗り越えないといけねえし。ただマイバッハブルージャスティスはドン次第だな」と、化身が助っ人参上する可能性もほのめかした。

 ドン、ブルージャスティス、マイバッハ谷口組は6人トーナメントで快進撃を続け、決勝戦で鈴木軍と対戦。ドンは刺股でみのるを封じると、ブルージャスティスとの合体技「イーストゴールド」で谷口の勝利をアシスト。見事優勝を果たした。試合後、中西と永田の姿はなかったが、新日プロの頼もしいベテラン勢が、ノアの勢力分布図を大きく塗り替えそうだ。