11月15日に東京・両国国技館で引退試合を行うミスタープロレスこと天龍源一郎(65)が11日、GHCヘビー級王者・鈴木みのる(47)との遺恨清算を誓った。

 天龍プロジェクトはこの日、最後の後楽園大会(9月2日)全カードを発表。メーンでは天龍が新日本プロレスの柴田勝頼(35)と初タッグを結成し、みのる、飯塚高史(49)組と激突する。

 異色のカードに天龍は「2月に引退すると言った時、最初に『俺と戦え!』と言ってくれたのが鈴木選手。本当にうれしかった。浪人として新日本で一緒に戦った時のインパクトが忘れられない」と、2003年から新日マットで猛威をふるった外敵軍(天龍、みのる、髙山善廣、佐々木健介)を例に挙げて感無量の表情を見せた。

 だが感傷的になったのはここまでだ。天龍は「あの野郎とは因縁があってな…」と額に血管を浮き上がらせながら24年前(1991年)の遺恨を明かした。当時、天龍が所属していたSWSは、同年3月に旗揚げしたばかりの藤原組と業務提携を開始した。親会社・メガネスーパー田中八郎社長(当時)がコミュニケーションを図るために用意した酒席で、その“事件”は起きた。

「ふざけんな天龍!って一人だけかみついてきたのがまだアンちゃんだった鈴木みのるだよ。俺は気を使って藤原組のテーブルにもビールをついで回ったんだが、あの野郎は『いえ、僕は飲みませんから』と答えやがった。その後は『これから練習なので』だと。夜の8時から稽古つけるヤツがどこにいるんだ、このヤロー!」。オカダ・カズチカの件といい、若者の言動チェックに関しては本当に厳しい…。

 最近になって藤原喜明組長と対談した際にこの件を持ち出すと、組長も「しつけを間違えました」と非を認めたという。当のみのるは「22か23の時だな。しつけが良すぎると人の下にしか就けねえから、それでいいんだよ」とせせら笑った。「逆落とし決めると言われたよ。やれるもんならやってみろ!」と怒りを増幅させた天龍。最後の後楽園も単なるメモリアルマッチで終わりそうにない。