ギャラアップよ。しばらく姿を見せていなかったUMA軍の女ボス、ハル・ミヤコ女史が10日、悲しき中年・井上雅央(45)に帝王抹殺指令を出した。

 この日、ハル女史が訪れたのは、東京・足立区にあるフィットネスジム「DIAMOND GYM」。中に入ると、なぜかそこには井上の姿が…。実は4月の同ジム開業時から、トレーナーとしてアルバイトをしていたという。「実はユーにミッションを与えるため行方を探していたの」と言うハル女史に対し、井上は遠くを見つめながらこう答えた。

「最近はプロレスの仕事が少ないんで、生活のためにバイトしているんですよ。ゆくゆくはレスラー養成所を作りたいと思ってるので、修業させてもらっています。まさに百万ドルバスター…」

 どうでもいい身の上話を聞かされたハル女史の目からは、次第に涙があふれた。何が琴線に触れたのかは分からないが、冷酷無比なハル女史が初めて見せたヒューマンライクな光景だ。すると「分かりました。ユーの生活に救いの手を差し伸べるミッションよ。高山善廣を葬れば、ギャラを10倍にしましょう」と指令を下した。

 13日の女子プロレス「我闘雲舞」後楽園大会では中年モグラ男(井上)、大鷲透、中森華子組対髙山、佐藤光留、E・K・バギー組が決まっている。ビッグフットや雪男を引退に追い込んだ高山は、まさにUMA軍の天敵だ。「女子のリングは初めてだけど、出させていただくだけでありがたい」と“巨大ニンジン”をぶら下げられた井上は、目の色を変えてトレーナー業務に励んでいた。史上最も殺気のないヒットマンは男を上げられるか。