女子プロレス「WAVE」の東京・後楽園ホール大会で、ノアのGHCヘビー級王者・鈴木みのる(47)が独断で防衛戦を敢行した。

 この日は主戦場とするノアが栃木・小山で大会を行っていたが、デビュー当時から親交があり9月20日に引退する紫雷美央(27)と一騎打ちをするためWAVEに参戦した。GHCベルトを誇らしげに持参して入場すると、レフェリーに何やら指示。何とこの試合にベルトがかけられることが宣言されてしまった。

 これで目の色を変えた美央だったが、みのるは本気で潰しにかかる。容赦ない蹴りで悶絶させると、チョップ1発で吹っ飛ばす。相手が動けなくなると「来いよブス!」「さっさと引退しちまえ!」「試合放棄してみろ」と罵詈(ばり)雑言を浴びせ、最後はゴッチ式パイルドライバーで格の違いを見せつけた。

 美央をたたえた性悪王者は「俺はローのギアからひとつも上げてねえから。まあ、さわったことがない領域に触れてみたいというのが、最後の願いだったんじゃねえか。何たって、俺は日本プロレス界の先頭を走っているから」とケロリ言い放った。

 みのるには、2006年11月に風香と当時保持していた3冠ヘビー級王座防衛戦を強行した前科がある(もちろん非公認)。今回もGHCタイトル管理委員会の許可なくタイトル戦を強行したわけで、ノアの西永秀一統括本部長は「そんな話何も聞いていません。当然、防衛戦として認めません!」と大激怒。当然ながら公式記録として認めない方針だ。それでもみのるは「急にベルトをかけただけ。何もねえ」と素知らぬ顔だった。