新日本プロレス「G1クライマックス」で6年ぶりの優勝を目指すNEVER無差別級王者・真壁刀義(42)が3日、IWGPヘビー級王座超えのプランを公開した。NEVER王座の価値向上にまい進する真壁にとって、今夏における本当の正念場はこれから。期間中に狙う「3人の首」とは――。

 真壁は前半5試合を終え3勝2敗のAブロック2位タイで折り返した。「いつもより充実してるよね。怒りの源が同じ派閥(本隊)にいるってのもムシズが走る。火はついたよね」と、内藤哲也との公式戦(2日)名古屋を制した直後だけに上昇ムードだ。

 とはいえAブロックのトップ2と目される棚橋弘至(11日後楽園)、AJスタイルズ(5日盛岡)との公式戦を残しており、後半戦が正念場となる。真壁は「俺と石井(智宏)との熊本(4月)の試合、死闘だったよな。ああいうのが他のヤツらに見せられるのかって。俺はNEVERの方が上だって思ってるからよ。棚橋だろうがAJだろうが同じことだよ」と強烈な自負をにじませる。

 王者を差し置いて同ブロックでメーンに最多出場する棚橋、昨夏に地元・横浜で屈辱敗戦を喫したAJには並々ならぬ敵対心があるという。さらに真壁は決勝戦(16日、両国国技館)の相手に現IWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカ(27)を熱望する。「王者対決はやりてえよな。俺が知らない後藤(洋央紀)のICも味わってみたい気持ちもあるけど、あえてオカダとやりてえ。NEVERとIWGP、両方の重みを知ってるからこそだな」とキッパリ。NEVERをIWGPと比肩するベルトに昇華させるためには、最高の舞台での直接対決が最も手っ取り早いと主張する。

 団体最高峰のIWGPベルトは、2011年1月から実に4年半以上にわたり、棚橋、AJ、オカダの3人しか巻いていない。「それが新日本の現状だって言うなら、それを破壊するのが俺の仕事だろうよ」。期間中にこの3人に3連勝すれば、ベルトの価値は一気に逆転するといっても過言ではない。雑草魂と壮大な野望を胸に、真壁が夏男の座へ突き進む。