プロレス団体「GLATE」の旗揚げ1周年記念興行(1日、東京ドームシティホール)で、新日本プロレスの永田裕志(54)がLIDET UWFルールマッチに臨み、伊藤貴則(28)を下した。

 レスラー生活30年目にしてUWFルールに挑んだ永田は、アキレス腱固めでいきなりロープエスケープを奪う。ところが思わず打撃合戦でエルボーを放ってしまい、レフェリーに注意を受ける一幕も。本人は「え? ダメ?」と、ルールで認められている「前腕部での攻撃」を主張したが、異様に殺傷能力が高く見える永田のエルボーは、危険すぎるとみなされた模様だ。

 ニーリフトの連打、ジャーマンで2度のダウンを奪われた永田は、強烈なハイキックを浴びると前のめりに倒れ込んでしまう。それでも得意のバックドロップでダウンを奪い返し、互いに持ちポイントは残り2点に。伊藤の三角絞めを脱出するとナガタロックⅡ(変型フェースロック)に捕獲。幾多の激闘を裁いてきた和田良覚レフェリーも、さすがにこれは危険すぎると見なし、試合が止められた。

 ところが、試合後のミスターは「効きましたね。プロレスラーになる前にUWFというものに憧れを持って、いろいろ自分なりに思い描いていたわけだけど、ほぼほぼ初めてやってみて、自分の鈍くささというか。そういうものを感じてしまって。UWFスタイルを期待していただいてた皆さんには大変申し訳ない」と、試合内容に納得がいっていないのか反省しきり。今後の参戦についても「今日こういう試合したから呼ばれないですよ、もう」と自虐的なコメントも残し、謙遜していた。

 一方で初参戦となったGLEATには「非常にオシャレですね。入場の仕方、演出とか非常にいいし。若い選手も素晴らしいし」と好印象。対戦相手の伊藤に対しても「ガンガン来てくれて。まだまだ本当に磨けば光る宝石だと思う」と期待を寄せていた。