新日本プロレスと米国AEWの合同興行「Forbidden Door」(26日=日本時間27日、イリノイ州シカゴ)で、「ユナイテッド・エンパイア」のグレート―O―カーンがIWGPタッグベルトを海外に流出させる大罪を犯した。

 ジェフ・コブとともにIWGPタッグ王座を保持するオーカーンはこの日、ROH世界タッグ王座とのダブル王座戦に出撃。現ROH世界タッグ王者の「FTR」ことダックス・ハーウッド、キャッシュ・ウィーラー組、挑戦者のロッキー・ロメロ、トレント・バレッタ組と3WAYマッチに臨んだ。

 いかにパートナーのコブの実力が傑出しているからといって、世界トップ選手が集う禁断の扉にオーカーンが出てくるのはさすがに場違いだ。本人にもその自覚があるのか、いつもに比べて入場から大人しい。目の肥えた米国のファンは、もうこの時点でオーカーンに勝ち目はないと悟ったはずだ。

 試合開始のゴングがなっても、いつまでもキンチョーガチガチしまくり男は、独り相撲とミスを連発する。ウィーラーに靴を舐めさせようとしていきなりダダ滑り。場外乱闘時にはロッキーをエリミネーターでエプロンに叩きつけたが、自分から落差をなくしてどうするつもりだったのか。どう考えても床に叩きつけたほうがダメージが大きいのだから、頭が悪いとしか思えない。

 さらにハーウッドにかく乱されたオーカーンはラリアートをコブに誤爆してしまう。あいつ英語はどうなんだ? チームメートとうまくコミュニケートできていないようだ。それどころか周りもまったく見えておらず、バレッタにインペリアルドロップ(合体式カッター)を決めようとロープに走ったところで、場外にいたハーウッドに足を引っ張られて分断されてしまう。まるで成長していない…。

 結局オーカーンが最後まで空回り続ける間に、FTRがロッキーにビッグリッグ(合体式コードブレイカー)を沈めて決着。FTRがROHとIWGPタッグ2冠王者となり、オーカーンはまたも防衛0でベルトを手放すこととなった。どうせ生まれてこの方ないない尽くしの人生だから、防衛回数も一度もないくらいがちょうどいいのかもしれない。

 とはいえわざわざ恥をかくために米国へ渡り、IWGPタッグのベルトを流出させるとはまさに切腹ものの大戦犯。その自覚がないのか試合後に「玉座でこんだけ盛り上がるんだからアメリカの愚民は安いな」などと見当はずれなツイートをしているのだから、もはや呆れを通り越して哀れになってくる。国際的な鼻つまみ者のオーカーンを乗せる飛行機などどこの航空会社も用意する必要はなく、日本に戻りたいならばもう泳いで帰ってきてもらうしかない。