相撲の聖地、東京・両国国技館史上初となる、電流爆破デスマッチ開催へ許可が下りたことが13日、分かった。

 爆破マッチの創始者である邪道・大仁田厚(57)が出場する「佐野直万博」(17日、両国)で、当初予定されていたストリートファイト6人タッグマッチ(大仁田、佐野直、千葉智紹組対KENSO、バッファロー、二瓶一将組)が、電流爆破戦に変更される見通しになったもの。近日中に正式発表される。

 吉報を聞いた大仁田は「長年の夢がかなった。夢は追い求めるものだし、こうして追い続ければいつかはかなう。この大仁田厚、感謝の気持ちでいっぱいです」と神妙な表情で喜びを口にした。かつてFMW時代、ノーロープ有刺鉄線金網電流爆破デスマッチの開催を国技館に申請したことがあった。だが、日本相撲協会が所有する国技館は規制が厳しいことで知られる。特にプロレス興行での使用に関しては火気厳禁で「大仁田は危険」という当時の評判も影響し、認められなかった。

 実際に20日に初の両国大会を行う大日本プロレスも、お家芸のデスマッチアイテムに制限があり苦慮していたほどだ。今回は協議を重ねられた結果、相撲協会と東京消防庁から正式許可が下りたというから歴史的快挙と言える。

 さらには対戦相手に全日本プロレスのKENSO(40)が入ったことも邪道の狙い通り。3月22日の全日本・博多大会を表敬訪問し、秋山準社長宛ての「招待状」を手渡していたことが、KENSO参戦の決め手になった模様だ。「神聖なる国技館、そして王道マットからの刺客。電流爆破の歴史が変わる日じゃ!」と大仁田。また新たな領域に踏み入れる。