12日の後楽園ホール大会で3度目の防衛戦に挑むW―1チャンピオンシップ王者・鈴木秀樹(35)が9日、挑戦者・KAI(32)に血も涙もない“罰ゲーム”を科した。

 王者の心は梅雨空よりグズついていた。「何でW―1は俺に感謝状をくれないのか。俺がベルトを巻いてから客入りも伸びている。しかも、次は全く人気のない選手と“やってあげる”のに」と徹底的に挑戦者を見下している。

 至宝流出の張本人となった前王者・KAIは、何度もリベンジ戦を訴えてきた。6・18後楽園大会ではリングで“覚悟”の丸刈り。だが鈴木は「あれで会場が微妙な空気になった。見せられたお客さんがかわいそうだ」と断罪した。また6・7神戸大会での場外乱闘も引き合いに出し「背後からイスで殴ってくるなんて非人道的過ぎる。武藤敬司の教育が悪い。しつこいしOKしないと何をされるか分からない」と不本意な挑戦受諾であることを強調した。

 それだけに返り討ちにする自信は大きい。神戸大会で挑戦者になぜか「さ・か・い!」の声が飛んだことを聞き逃さなかった王者は「負けたら『さかい』に改名しろ。明らかにKAIより知名度がある。願ったりかなったりだろ」と理不尽要求。さらに「俺は左足を痛めてる。狙ってこい」「シャイニングウィザードを出せ」「完全武装化しろ」ととにかく挑戦者をおちょくりまくった。

 KAIはベルト奪還で鈴木の減らず口を封じることができるのか。