世界プロレスサミット実現か? IGF総帥・アントニオ猪木氏(72)が発表したキューバでの史上初のプロレス開催について、その概要が明らかになってきた。

 開催地は首都・ハバナ。日程は国会の会期延長などもあり、10月上旬で調整に入っている。

 現地で実務交渉を行ってきたIGFの宇田川強イベント・ディレクター(ED)によると、1万5000人収容の体育館で2大会を予定。観客が入りきれない事態に備えパブリックビューイングも行うという。

 またサイモン猪木取締役は「キューバ政府とIGFが中心となるが、あくまで猪木会長の大会という位置づけ」とし「世界のトップ選手を呼びたい。無理を承知でWWEにも声をかけるし、TNAもベラトール(米格闘技団体)も交渉します」と青写真を描く。

 米国の大物選手にこだわる理由は2つ。猪木氏の「スポーツ交流による世界平和」の理念から、国交のない両国の顔合わせを実現するため。そして、米国でPPVによる生放送を行うためだ。

「米国の注目度も高い。また、時差がないという利点もある。参加選手も全世界から呼ぶ方向だが、テレビを考えると実力だけでなく米国での知名度も大切。逆に、日本人は2~3選手に限られるだろう」(宇田川ED)

 WWEのスーパースターが参戦すれば話題性は十分。非WWE系の選手でもカート・アングル(46)や、かつてアルベルト・デル・リオのリングネームで活躍したAAAのエル・パトロン・アルベルト(38)など大物候補は揃っている。

 一方で、小川直也(47)や藤田和之(44)といったIGFの選手も出場は約束されていないという。8月の東京・両国国技館大会はその試金石となりそうだ。