26日に両国国技館で行われた会見で11・15引退試合を発表した天龍は「この会場を借りることができたのは、有意義なことだと感謝しています。福井の田舎から出てきて(蔵前)国技館で初土俵を踏み、最後に国技館で終われるのも一つの運命だと思う。幸せですよ。辞めていく自分との葛藤もありますが、最後の国技館に向けて精一杯頑張っていきます」と神妙な表情で語った。

 大相撲で前頭筆頭までいった天龍にとって国技館は第2の故郷。天龍も最後の舞台に国技館を熱望していただけに、最高の花道が用意された。また、気になる引退試合の相手は最終選考に入っており「なるべく早く決めたい。期待に添えるように、いいカードを組めたら」と話すにとどめた。


 一方、天龍の引退は世間的な注目度も高く、会見場にはワイドショーも訪れ、まき代夫人、滑舌の悪さから引退後のプランまで質問攻めに遭った。引退試合とは関係ないことばかりだったが、天龍は嫌な顔一つせずに返答。「長州力と滑舌での対決は今後も?」という問いに「ボクは構わないけど、長州選手の方が『俺はあんなに悪くない』と迷惑がっているようなので…。ボクは長州選手の早口で飛ばし飛ばししゃべる日本語は理解できない部分がありますね」と返答すると、報道陣を笑いの渦に巻き込んだ。

 11・15両国でのラストマッチに向けた下半期の引退ロードも別表の通り決まった。龍魂が残り5か月を切った現役生活を駆け抜ける。