邪道・大仁田厚(57)が25日、主戦場とする「超花火プロレス」(運営はファースト・オン・ステージ)と「超戦闘プロレスFMW」が業務提携することを発表した。事実上、超花火がFMWを“吸収合併”する形で、今後は両ブランドでの電流爆破デスマッチが可能になる。長期の全国ツアーも行われる予定で、業界の盟主・新日本プロレスに対抗する第二極が誕生しそうだ。

 この日のFMW新宿大会前、緊急会見を開いた大仁田は「FMWと超花火が業務提携して、力を合わせていこうということになりました」と発表した。23日に大仁田立ち会いのもと両イベントの幹部が会談を行い、まずは営業面で協力していくことで合意した。

 ハッキリ言ってこれまではすみ分けがあいまいだった。超花火は電流爆破戦を開催し、4月に再旗揚げしたFMWはストリートファイトデスマッチを軸にしていたが、ともに中心選手は大仁田だったからだ。一方、地方都市でも超満員が続く超花火に対し、FMWでは集客面での苦戦が続いた。そこで、“大仁田ブランド”を最大限に生かして両者を活性化させる方策だ。

 関係者によると、今後は両ブランド名で全国ツアーを組むことが可能となり、両方のマットでも電流爆破戦が行われる予定だ。

 今後はシリーズを通して大仁田のファイトが見られ、年間試合数はマット界を独走する新日本プロレスに匹敵する110~120を想定している。大仁田は「新日本は意識する。どこかが対抗しなきゃ面白くないだろ」と闘志を燃やした。

 この日メーンではFMW軍を率い、W★INGモンスター軍と両軍のフラッグをかけて対戦。NOSAWA論外を沈めたが、相手軍の助っ人にジェイソンマスクの大男が登場。

 マスクをはぐと、正体は帝王・髙山善廣(48)だった。怒りの髙山から踏みつけられた大仁田は「俺はFMWを絶対につぶさん!」と絶叫し、両雄は再び抗争に突入した。