IGFは19日、4選手参加の「GENOME―1トーナメント名古屋」(27日、愛知県体育館)にW―1チャンピオンシップ王者の鈴木秀樹(35=フリー)が出場すると発表した。1年半ぶりの古巣参戦となる鈴木は、IGFの2トップである野獣・藤田和之(44)と暴走王・小川直也(47)をバッサリ斬り捨て、その首に狙いを定めた。

 18日のW―1後楽園大会で近藤修司(37)相手にW―1王座のV2に成功した鈴木は一夜明けたこの日、IGFの会見に出席。トーナメント1回戦でワン・ビン(21)と対戦することが決まった。2013年大みそか以来のIGFマット参戦となるが、鈴木は感傷に浸ることなどなかった。

「この1年半でIGF勢と差がつきましたね。今のメーンを張っているのは藤田さんと小川さん。にもかかわらずボクが呼ばれたのは、彼らが物足りないから。そこがダメだからだと思ってます」と涼しい表情。当時、小川と藤田は越えられない壁だった。だが、フリーとして各団体で活動する中で急成長。ゼロワンではNWA・UNヘビー級王座を巻き、現在はW―1王座を保持する。

 特に2トップには言いたいことがある。まずは小川だ。「(5月5日の大阪大会で)足を骨折するのは構わないけど、だからどうしたの?って。誰も『大変ですね』とか、『どうですか?』とかないじゃないですか。故障してトーナメントに出ないのは予想された展開ですよ」。世間的なネームバリューはあるが、IGFマットではすっかり忘れ去られた存在になっていると断罪した。

 さらに全日本プロレスの諏訪魔(38)に目を向ける藤田にも言いたいことがある。「外部に求めているのは、IGFの中で燃えるものがないから。ボクは(諏訪魔のように)スーツを着てチケットを渡しにいかない。コスチュームで行きますから」と口にし、対戦候補に加えた。

 7月12日のW―1後楽園大会では、KAI(32)の挑戦を受けることが決まったが「KAIとやっても、トーナメントを優勝しても記事にならないでしょ? IGFで戦ってハクがつくのは藤田、小川!」。人間風車は獲物に向けて一直線だ。