新日本プロレスの棚橋弘至(38)が8日、真夏の祭典「G1クライマックス」(7月20日、北海道立総合体育センター・北海きたえーるで開幕)で飯伏幸太(33=新日本・DDT)との初対決実現を誓った。両者は昨年の開幕戦で激突予定だったが、飯伏の負傷欠場により消滅。今年こその思いを秘めるエースは北の大地で幕を開けるG1初戦のカードに「逸材VSゴールデンスター」を指定したのだ。

 新日プロは7日の代々木大会でG1出場全20選手を発表した。これを受け棚橋は「リーグ戦ですから、オカダ(カズチカ)、中邑(真輔)、AJ(スタイルズ)…そのあたりの誰かとは必ずやることになる。ピリッとしますね」と早くも闘志を燃やしている。

 リーグ戦は今年も2ブロック制が濃厚。組み合わせは7月5日の大阪城ホール大会で発表される見込みだが、棚橋には同じブロック入りを強く希望する相手がいる。それが飯伏だ。昨年は飯伏の欠場により、注目されていた開幕戦での初対決が幻に終わってしまった。

 くしくも今年の開幕戦も昨年と同会場。そこで棚橋は「去年北海道で流れてしまったわけですから、北海道でやるのがスジ。(現地のファンの)期待にも応えたいしね」と、果たせなかった約束の一戦からのG1開戦を訴えた。

 両者には今春の「NEW JAPAN CUP」でも対戦チャンスがあったが、今度は棚橋が1回戦で矢野通(37)に敗れたため再びお預けに…。もっとも結果的には、飯伏がそのNJCを制してIWGPヘビー級王座挑戦を果たし大きな飛躍を遂げただけに、いまだ実現していない「逸材VSゴールデンスター」への期待度はより高まったといえる。

 G1開幕前の大阪城決戦では、怨敵・矢野との雪辱戦も控えている。棚橋は「年間で見たらまだ第2コーナーくらいでしょ。(1・4東京ドームでIWGP王座を防衛した)スタートダッシュが良すぎたからか、落馬ものの勢いで位置を下げてしまったけど…。僕は後半にまくるタイプなんでね」とキッパリ。

 この日はスマートフォンなどで楽しめる新日プロの公式オンラインゲーム「プロレスやろうぜ!」の発表会見に出席。「プロレスを生活の楽しみの一部にしていただけたら」と同ゲームをPRした。ドラマチックな夏の青写真は、昨年度の東京スポーツ新聞社制定プロレス大賞MVPが巻き返しにかける意気込みの表れだ。