アマチュア格闘技「THE OUTSIDER」を主宰する格闘王・前田日明氏(56)が、17日の東京・ディファ有明大会に出場する“逸材”に熱視線を注いでいる。

 今年2戦目となる有明大会では、当初予定していた3試合のタイトルマッチ全てが負傷などのアクシデントで延期になる事態に見舞われた。そんな中で前田氏が期待を寄せるのが、セミに出場する55―60キロ王者の朝倉海(20)だ。兄・未来(22)とともに「朝倉兄弟」でアウトサイダーで躍進を続けている。

 前田氏は「指導者についてるわけじゃなくて、独学でやってるらしいんだけど、それが本当ならアイツ天才だね。DEEPやパンクラスにも声をかけたんだけど、強いからやりたがらないんだよ。勝負勘がいい。2人とも20歳そこそこだから有望だよ」と絶賛。「日本格闘界のマニー・パッキャオになれる」とまで太鼓判を押す。

 旗揚げから7年が経過し、OB選手が海外団体でも活躍するなど、競技レベルも着実に上がってきている。前田氏は「レベルの高い選手が育ってきているんで。パンクラス、DEEP、ZSTとか、外に向けて交流させてあげたい」と、今後は他プロ団体との連携を高めていく意向だ。

 12月には東京・大田区総合体育館への初進出も控えているが、前田氏は「年内に海外でやろうという話もある。場合によっては日本から選手も連れて行こうかと思っています」と壮大プランも明かした。低迷が続く日本格闘界にあって、地道な活動を続けてきた「THE OUTSIDER」にとって、飛躍の一年となるか注目だ。