新日本プロレスのミスターこと永田裕志(47)が12日、ノアの丸藤正道(35)への“青義注入”を予告した。GHCヘビー級王者・鈴木みのる(46)率いる「鈴木軍興行」(6月9日、後楽園ホール)第1試合で罰ゲームが組まれた永田は、方舟沈没の最大責任者・丸藤の再生を宣言。自身のGHC戦線出撃は否定したものの、マイバッハ谷口(38)にもエールを送り、逆襲を期す方舟を後方支援するつもりだ。

 鈴木軍が完全制圧したノア10日横浜大会で、永田は谷口に請われて青覆面のマイバッハブルージャスティスとして参上した。これが当然、鈴木の怒りを買い、鈴木軍興行の第1試合で強制的に丸藤戦が組まれた。

 GHCの前王者と前々王者のシングル戦がオープニングマッチとは、嫌がらせ以外の何物でもない。それでも永田は「鈴木軍も、俺を使わないと客が入らないってのをよく分かってるねえ。6時半の男だって?(新日マットで)第0試合を経験してる俺としてはどうってことねえよ」と、後半は全く自慢にならない理屈で応戦する。

 一方的に発表されたカードだけにボイコットする手もあったが、あえてそれをしない理由がある。一致団結で鈴木からのGHC奪還を狙うノア勢へカツを入れるためだ。とりわけ鈴木に2連敗を喫し、責任を問われている丸藤の状態は深刻。永田は「元気がない丸藤を再生してやろうかと。このまま落ちていくのか、這い上がるのか。今こそ必要なのは青義のムチ」と腕をぶした。かつて新日マットの弱小軍団・青義軍で鬼教官ぶりを発揮した血が騒ぐようだ。

 ちなみに青義軍OBの現在はマジメな新日プロ社員(井上亘)、全身着ぐるみのキャプテン・ニュージャパン(平澤光秀)、極悪男のバッドラック・ファレ(キング・ファレ)とあまりにバラバラすぎて、青義のムチが丸藤を復活させられるかは保証しかねる。

 その一方で永田は、鈴木への次期挑戦権を獲得したパートナー・谷口にもエールを送る。

「俺が取り返すのは簡単だけど、ノアが取り返さないと未来がない。結局横浜でも俺のところが一番盛り上がってだな…(以下略)」と、余計なひと言を挟まずにはいられない様子ながらも、ミスターは方舟の逆襲をガッチリ後押しする構えだ。