みのるGHCヘビー初防衛!小橋屈辱のベルト授与

2015年05月11日 16時00分

小橋(左)からベルトを受け取るみのる

 ノアのGHCヘビー級選手権が10日、横浜文化体育館で行われ、王者の鈴木みのる(46)が丸藤正道(35)の挑戦を退けて初防衛に成功した。ノアは奪還を目指した4大GHC戦で、まさかの4戦全敗。この結果を受け、団体創設者である故三沢光晴さんの七回忌興行(6月13日、広島グリーンアリーナ)のメーンで行う予定だったGHCヘビー級戦が消滅する緊急事態に陥った。

 

 試合はGHCタイトル管理委員長(元NWA王者ハーリー・レイス氏)、そしてレフェリーと同等の権限を与えられた元ノアの鉄人・小橋建太(48)が特別立会人を務める中で行われた。小橋はゴング前、4人のメンバーが陣取る鈴木軍に「帰れ! 反則負けにするぞ!」と一喝。両軍のセコンドを排除して、早速“名主審”ぶりを発揮した。

 

 しかし、セコンドの介入がなくても王者は強かった。丸藤は腕ひしぎ、腕固めで徹底的に右腕を攻められ、チョップとラリアートを封じられてしまう。何とか虎王(二段式ヒザ蹴り)を3発もブチ込んで勝機をうかがうが、3月15日の有明コロシアム大会で失ったベルトは遠かった。24分すぎ、スリーパーから逆落としで投げられた丸藤は、再び裸絞めにつかまると、もはや虫の息。最後は滞空時間の長いゴッチ式パイルドライバーに沈んだ。

 

 試合後はマイバッハ谷口が初防衛に成功した王者を襲撃すると、みのるは「今日で終わりにしようと思ったけど、やっぱや~めた。俺へのいけにえはマイバッハ谷口だ!」とV2戦の相手に谷口を指名。引き続き方舟マットに居座ることを決めた。

 

 その一方、無言のまま控室に消えた丸藤にとっては、敗戦以上に痛恨の結果になった。実は試合前、「三沢さんが作ったベルトだから、そこ(七回忌興行)でタイトルマッチをやりたいし、そのためにベルトを取り戻したい」と、6・13広島大会でのGHCヘビー戦開催のプランを打ち明けていたのだ。しかし、その夢も粉々に打ち砕かれてしまった。

 

 田上明社長(54)の表情も険しかった。「今日は一本もベルトが戻ってこなかったな…。6・13の広島? 代わりに丸藤には、天龍(源一郎)選手たちとのメモリアルマッチを組みますよ。ウチの選手もだいぶ鈴木軍のやり方が分かってきたと思うし、次は考えてやってくれるよ」と前向きに語ったものの、まさか4つの王座を奪われたままでメモリアルマッチを迎えるとは思わなかったはずだ。

 

 6・13広島大会を訪れることが決まっている小橋は「今日の結果に文句をつける気はない。三沢さんや俺が作ってきたベルトを取り返すやつが、そのメモリアル大会で出てきてくれれば」と気を取り直したが、その日はあまりに遠く、現実は厳しい。記念大会に影響を及ぼす結末になった鈴木軍の勢いは、とどまるところを知らない。この日もノアは何もできなかった。三沢さんが泣いている――。