窮地のノアが8日、強力助っ人の獲得に成功した。鈴木みのる率いる「鈴木軍」に4大GHC王座を奪われたノアは、10日の横浜文化体育館大会で全ベルトの奪還に臨む。森嶋猛(36)の電撃引退で戦力低下が危惧される中、暴走仮面・マイバッハ谷口(38)が新覆面男を誕生させたことが判明。横浜決戦での初登場が期待されるその男の正体とは――。

 ノア関係者から情報を得た本紙は、危険な密会現場をキャッチした。この日の昼下がり、東京・上野毛の多摩川河川敷に突如、怪しい覆面男が姿を見せた。谷口だ。ロードワークを終えてベンチで休んでいた一人の男に近づくと「ブオンブオン」(お願いがあります)と声をかける。男は端正な横顔に流れる汗も拭わないまま、戸惑いの表情を見せた。すると谷口は、鮮やかなブルーに染められたマイバッハマスクを手渡したからビックリだ。

 男は熟考した末、なぜか敬礼ポーズを取りながら、しっかりとその手でマスクを受け取った。後方からはハッキリ確認できなかったが、シルエットは新日本プロレスのあの男(47)に激似。10日の横浜大会では谷口、X組対シェルトン・X・ベンジャミン、飯塚高史組のカードが決定しているが、谷口にとって、意中のパートナー「X」はこの男だったようだ。

 あくまで仮説だが、この男があの「ミスター」だとすれば、すべて合点がいく。新日本では鈴木軍と抗争を繰り広げた過去があり、敵軍を知り尽くしている。しかもノアでは品格ある外敵王者として、昨年前半のビッグマッチを支えてきた。「方舟の救世主」と自任していただけに、みのるの蛮行に怒りを覚えているのは間違いない。

 一部始終を見ていた本紙の気配を察すると、マスクを手にした男は「ブオンブオン!」と重低音を響かせながら、高級国産車セルシオに乗り込んで二子玉川方面へと走り去った。果たして青い覆面の救世主は5・10横浜に降臨するのか。