ノア「グローバルタッグリーグ戦」は19日、東京・後楽園ホールで開幕し、連覇を狙う弾丸ヤンキース(杉浦貴、田中将斗組)が好発進した。

 ヤンキースはAブロック初戦で、強豪のTMDK(マイキー・ニコルス、シェイン・ヘイスト組)と激突。序盤からヘイストに狙いを定めた杉浦は、打撃で追い込む。18分過ぎには田中のスーパーフライと杉浦のダイビングエルボーで畳み掛けると、最後は杉浦が五輪予選弾でヘイストを沈めた。「優勝が最低条件。そしてベルトを奪い返す」と杉浦は珍しく真顔で語った。

 前日は有刺鉄線電流爆破バットデスマッチで大仁田厚、保坂秀樹組を撃破。絆を再確認できたことが快進撃につながった。その一方、爆破王の大仁田と7か月ぶりにからんだことで、新たな疑惑も持ち始めた。鈴木みのる率いる「鈴木軍」にリングジャックされたノアを、2度にわたり救出に入った帝王・髙山善廣(48)のスタンスだ。

 みのるを知り尽くす“ノアの救世主”として髙山に期待が集まる中、杉浦は「ちょっと前まで電流爆破のベルトを持っていたんだろ!?『俺が爆破王だ!』とか言ってたくせに、ベルトを大仁田に取られた途端に『三沢さんが作った船を海賊には渡せない』って言い出した。信用できない…」と真っ向から異を唱えたのだ。

 髙山は今回のリーグ戦にエントリーしていないが、今後ノア内で「帝王待望論」が湧き起こるのは危険だという。「彼は方舟の乗組員か? 乗ってるのを見たことがないぞ。気をつけろ」と警鐘を鳴らした杉浦。各ユニットが「対鈴木軍」で大同団結したノアに、何やら“不協和音”が生じ始めた。