新日本プロレスに参戦中の柴田勝頼(35)が、桜庭和志(45)との本格的な師弟抗争開戦を宣言した。

 柴田は5日両国大会で総合格闘技時代の師匠・桜庭とタッグ戦で激突したが、サクラバロックでまさかのタップアウト。この敗北は柴田にとってあまりに重かった。

 柴田がギブアップを喫したのは、2007年9月の総合格闘技戦以来。くしくもその相手は桜庭だった。悔しさから「もうギブアップだけはしたくない」と発起した柴田は、さらなる強さを求め桜庭に弟子入り。以後のMMA戦でもレフェリーストップによる一本負けは喫しても、タップだけはしていなかった。

 実に7年半ぶりに味わった屈辱。だがこれで逆に柴田の闘志にも火がついた。「ギブアップしないっていうスタンスを覆された。ましてや(自分の土俵である)プロレスのリングで。悔しいね、もちろん。でも悔しいだけじゃない。久々に切れ味鋭い桜庭和志を見た。ワクワクしている」と目を輝かせた。

 桜庭からは「ケンカの相手がいないなら僕が買います」と挑発を受けた。12年8月に「ケンカ売りにきました」と新日マット参戦を表明した2人だが、13年4月の両国大会で桜庭が負傷し、一時離脱。その後は対戦相手や参戦頻度に違いが生じていた。柴田は「桜庭さんの時が止まってるんだなと。この2年を見てて(ケンカうんぬんを)まだ言う人いるんだってくらい」と温度差を感じつつも「借りを返したいって思いはある。まずは巡業にフル参戦しろ」と宣戦布告した。

「(ギブアップは)始まり。総合(格闘技)ならあれが結末かもしれない。でもプロレスに限れば、あれが始まりのゴングになり得ることを俺は知っている」と豪語した柴田。桜庭とは次期シリーズ(17日、後楽園大会で開幕)でも対戦機会が多いだけに、一矢報いるため牙を研ぐ。