決定じゃ! 爆破王・大仁田厚(57)が10日、女子プロレス界最大のカリスマ・長与千種(50)を邪道マットに引っ張り込むことに成功した。長与から正式にノーロープ有刺鉄線電流爆破デスマッチ出場の承諾を得た邪道は、決戦地に東京・大田区総合体育館を用意すると約束。あえて同会場を選択した真意とは――。
山が動いた。大仁田から電流爆破マッチへの出場オファーを受けていた長与はこの日、予告通りに「正式回答」を持って超花火プロレス福岡・遠賀大会を訪れた。さすがに世間的知名度の高い長与だ。姿を現すと、“超満員札止め”の観衆で膨れ上がった会場はたちまち騒然となった。
長与はメーンの有刺鉄線電流爆破Wバットタッグデスマッチ(大仁田&田中将斗VS崔領二&フレディ・クルーガー)で本部席に陣取ると、そのまま観戦。試合は、クルーガーにバットを奪われた大仁田が1発目を被弾したが、最後はお返しとばかりにフルスイング。激しい火花と爆発音とともに14分49秒、クルーガーを沈めて勝利した。
想像以上の威力に体を硬直させたものの、長与の気持ちは固まった。試合後、リングに上がると「喜んでお受けします」と大仁田に承諾書を手渡したのだ。これで初の電流爆破マッチ出場が決定し、大仁田と異次元タッグを結成してダンプ松本、X組と対戦することが確実になった。すると、今度は大仁田も「女子プロ、そして長与さんの聖地である大田区総合体育館を押さえるんじゃ!」と電撃表明だ。
長与はクラッシュギャルズ時代の1987年10月20日に同会場の前身、大田区体育館でWWWA世界シングル王座を初戴冠した。くしくも昨年3月22日、5年3か月ぶりに復帰を果たしたのも同会場だった。まさに長与にとっては思い入れの深い場所で、邪道流の心憎い演出ともいえる。もちろん、ボクシングの“新聖地”でもある同会場での電流爆破戦は史上初となる。
ついに禁断の扉をこじ開けた大仁田が、上半期マット界の話題を独占しそうだ。