新日本プロレス29日の熊本大会でNEVER無差別級王者・石井智宏(39)に挑戦する真壁刀義(42)が7日、低迷からの脱出を誓った。2月仙台大会での防衛戦をインフルエンザで欠場し前代未聞の王座返上を余儀なくされた真壁は、メディア出演でも屈辱に耐え忍ぶ日々…。たまったうっぷんを熊本決戦で晴らすことを予告すると同時に、現王者・石井に挑発を繰り返した。

 春の「NEW JAPAN CUP」こそベスト4に終わった真壁だが、もとを正せばNEVER王座のトップコンテンダー。5日の両国大会で石井が挑戦表明を受諾したことで、熊本大会での王座戦が決定した。

 そもそも真壁は敗れてベルトを失ったわけではない。実績面を考慮すれば今回の王座戦が組まれるのは当然…と居直っていいが、ここ2か月のリング外に限ればそうもいかなかった。「インフルエンザで王座返上だぜ? そんなの聞いたことねえだろ。そういうの作っちまったってある意味すげえのかもしれねえけど、その間もメディアには出続けるわけだからさ。そりゃ肩身の狭い思いをしたよね…」

 スイーツ好きのキャラで人気を博す真壁は、今やプロレス界屈指の露出の高さを誇る。戴冠当初はベルト姿で意気揚々とテレビに出演した。だがその反動で、自己管理の甘さからベルトを失ったことを世間に周知させてしまったことは、屈辱でしかなかったという。出演態度を見る限り全く肩身は狭そうに見えないが、本人が言うのだからおそらくそうなのだろう。

 そのうっぷんは火の国・熊本で火山のように爆発させる。真壁は「ベルトを見せびらかしてくる石井のヤローのねじ曲がった性格を叩き直してやる。誰のベルトだって話だよ。オメーが王者じゃメディアも食いつかねえんだ」と豪語。同王座戦がビッグマッチのメーンとなるのは今回が初となるが「そりゃ俺様が挑戦者だからだろ」と、ベルト格上げは今後の自分の使命と主張した。

 議席に固執するどこぞの国会議員とは違い、潔く返上を受け入れたのもすぐに取り返す自信があるからこそ。真壁は「ベルト持ってまた胸張っていろんなところ出てやるからよ」とうそぶきつつ復活を誓った。