全日本プロレスの3冠ヘビー級王者・潮﨑豪(33)が30日、春の祭典「チャンピオン・カーニバル」(4月5日、沖縄大会で開幕)決勝の相手に秋山準(45)を指名した。

 V2戦(27日、後楽園)で同門の宮原健斗(26)を下した潮﨑はこの日、横浜市内の全日本事務所で会見。初めて王者として臨む祭典に向け「全く結果を残せていないので、一選手として臨んで、次こそ優勝したいと思う」と表情を引き締めた。

 3度目の出場となる潮﨑にとって、今大会にかける気持ちは誰よりも強い。優勝候補に挙げられた昨年は終盤までブロック単独首位を走りながら、右手親指骨折のため無念の途中リタイアを強いられた。しかも秋山に対し「安心して退いてもらう」と“隠居勧告”を放ちながら、その秋山戦を不戦敗するという大失態を演じていた。

 1年前の無念を払拭するためにも、潮﨑は「秋山選手と決勝でやりたい。前回言った言葉(隠居勧告)を現実にしたい」と対抗Bブロックの相手に指名。しかもAブロックの公式戦初戦(5日、沖縄)では昨年覇者の大森隆男(45)と激突するため「彼らの姿を追いかけるのでなく、自分が前に立たないと全日本の先はない」とまで言い切った。

 昨年の決勝を戦った2人をまとめて退かせ、今度こそ王道マットに新しい風を吹き込む。