新日本プロレスのオカダ・カズチカ(27)が「NEW JAPAN CUP」(5日、東京・大田区総合体育館で開幕)でIWGPインターコンチネンタル王者・中邑真輔(35)への“報復”を予告した。中邑からNJC優勝後のIC王座挑戦の“誘い水”を受けていたが、IWGP王座奪還への思いは変わらず。その裏には昨年のNJCを巡る両者の因縁がある。まずは初戦の相手バッドラック・ファレ(33)を最大のライバルと位置づけ、2年ぶり2度目のVを誓った。

 1月4日東京ドーム大会でのIWGP戦で棚橋弘至(38)に敗れたオカダはその後、なかなか浮上のきっかけをつかめなかった。だが先月11日の大阪大会でようやく今年初のレインメーカーを決め、何とかNJCに帳尻を合わせてきた格好だ。

 とはいえプライドの高いオカダにとって、新日マットの主要王者が出場免除のNJCは「一番縁のないはずの大会」。エントリー自体が屈辱でしかない。「これも自分の責任ですけどね。散々スランプだ何だ、言われましたけど、自分の中でそう思ったことはないっすから。今回の結果で『スランプと思ってすみませんでした』と言わせますよ」と名誉挽回に燃えている。

 出場するからには優勝が義務となるが、オカダが選択王座挑戦権を獲得することを見越し、早くもIC王者・中邑が同王座挑戦の“誘い水”を向けている。しかし、オカダは「好きなベルト(への挑戦)を選べるってのはいいことじゃないですかね。まあ、自分の中で欲しいベルトが変わることはないですけど」と、早々にIWGP再挑戦の姿勢を打ち出した。

 同門ユニット「CHAOS」の先輩の誘いをここまでむげに断るのは、IWGPへの執念に加えて昨年のNJCを巡る因縁がある。挑戦権選択制度の導入初年となった昨年大会を制した中邑はIC挑戦を表明。当時IWGP王者だったオカダはフラれたことになり、挑戦者不在のため4月の両国大会ではタイトルマッチが組めない事態に陥った。

 また優勝者が2年連続でICに挑戦となると、歴史あるIWGPの威厳にも影響する。そこで「同じことをやり返そうかなと。仕返しですよ」と、今度はオカダが中邑とICベルトに“失恋”のつらさを味わわせるつもりだという。

 初戦の相手・ファレには今年に入ってタッグ戦で2度もフォールを奪われている。オカダは「トーナメント最大のライバル? ファレですね。あれだけ重い相手とシングルやるのは初めてだし、面白いかなと思いますよ」と警戒心を強めつつ、NJCでの完全復活を誓った。