新日本プロレスの棚橋弘至(38)が「NEW JAPAN CUP」(3月5日、東京・大田区総合体育館で開幕)にかける思いを明かした。11日大阪大会でAJスタイルズ(36)にIWGPヘビー級王座を奪われた揚げ句、顔面に6針の裂傷を負う始末…。自慢のイケメンを台無しにされ復讐に燃える棚橋にとって、NJC制覇は重要なミッションだ。

 棚橋は11日の大阪大会でAJに敗れIWGPヘビー級王座から陥落。王者のままなら出場免除だったNJCに回り、タイトル戦線復帰を狙う。

 NJC覇者にはIWGP、インターコンチネンタル、NEVER無差別級いずれかの挑戦選択権が与えられる。棚橋は「そこは(優勝したときの)フィーリングですね。ただもちろん今はIWGP狙いです」と、AJへの早期雪辱を見据えた。

 燃える理由は単にベルト奪回だけではない。大阪決戦ではAJのセコンドを一掃しようと場外へのハイフライフローを放ったが、顔面がマット・ジャクソンの頭部と激突。おびただしい流血で、試合後は6針縫うハメになった。

 現在も棚橋の左目付近には痛々しいまでの傷痕があり、一生残る可能性も…。「プロレス女子」なる奇怪千万な言葉がうごめく現在のプロレス界において、屈指の女性人気を誇る棚橋にとっては一大事だ。

「このあいだ美容院に行ったらアシスタントの女の子にもドン引きされたっす…。これは死活問題。(ブームの)存亡の危機ですよ」

 業界の未来さえ閉ざしかねない傷を負わせたAJならびに極悪外国人軍バレットクラブには、その罪の重さを認識させるべく復讐を決行するつもりだ。一方、リスキーな場外へのハイフライ弾はもう封印すればよさそうなものだが「飛べない棚橋はただのイケメン」との持論から今後も使い続ける意向だという。

 初戦ではクセ者・矢野通(36)と激突する棚橋は「嫌な相手ではあるけど、ここ最近はメーンに絡んできてない選手なんでね。差はありますよ」とキッパリ。2回戦での対戦を熱望されている飯伏幸太(32)にも「その心意気に応えますよ」と応じ、トーナメント制覇を誓った。