初代タイガーマスク(63)率いるストロングスタイルプロレスの女子版虎戦士「タイガー・クイーン」のデビュー2戦目(9月5日、東京・新木場1stRING)の対戦相手決定も、意外な事態に発展した。

 26日に新木場大会のカード発表会見が行われ、同時にストロングスタイルプロレスと女子プロレス「ディアナ」の業務提携も合わせて発表された。両団体の選手が出席する中、ディアナの前WWWD認定世界シングル王者の佐藤綾子(35)が突如、クイーンの次期対戦相手に名乗り。メインで激突することが電撃決定した。

 ストロングスタイルの女子部門のアドバイザーを務め、初代虎とともにクイーンの指導に当たるジャガー横田は「佐藤は9月の大会の候補に入っていなかったが、クイーンの相手がまだ決定に至っていなかった中でたくましい挑戦表明をしてくれた。クイーンの強敵になると思う」と期待を寄せた。

 だがここから会見は紛糾。一部メディアで〝過激な仕掛け人〟新間寿会長がクイーンのデビュー戦を酷評したことに、黙っていられなかったジャガーが「私として意味が取れなかった」と疑問を投げかけたのだ。

 新間会長は「(クイーンの)デビュー戦はいい試合だったのかなと思った。だが初代虎のダイナマイト・キッドとのデビュー戦は40年近くたった今も多くの人に印象を残している。果たしてクイーンがそういう試合だったかを考えた場合、自分としてはもう一つ欲しかった」と思いを口にした。そして「俺のこと恨んでいるのかなと思い、ジャガーさんが胸ぐらをつかみやすいように今日はネクタイをしてきた」と発言した瞬間、ジャガーは飛び掛かるしぐさを見せ、会場を凍りつかせた。

 それでも、最終的に新間会長は「私の口が滑ってしまった。(クイーンは)プロレス界に新しい風を巻き起こすものを持っている」と期待の大きさを語り、ようやく会場の緊張感を解いたのだった。
 
 大きな重圧を背負ったクイーンが、さらなる上昇気流に乗れるか注目だ。