【新日1・4東京ドーム】“性悪王”鈴木みのる(46)が“IQレスラー”桜庭和志(45)をレフェリーストップで撃破し、熱い抱擁を交わした。

 ピンフォール、場外カウントなしの完全決着ルールで激突。大一番でしか着用しない白タイツに白シューズ、白髪と全身を“白装束”に包んだみのるは、いきなりブレーク無視のアキレス腱固めで桜庭を悶絶させる。

 ところが、誘い込んだ場外戦で桜庭に“花道アームロック”を決められ、左腕を痛める。リングでも速射砲の嵐を叩き込まれ、額からマットに突き刺さってダウンした。掌底アッパーで桜庭をダウンさせたが、逆十字固め、ストンピングの猛打に2度目のダウンを喫した。

 しかし、みのるは舌を出して桜庭の顔面を張ると、自ら左腕を叩いてカツ。「来い桜庭!」と絶叫し、すばやく背後に回ると、必殺のスリーパーに捕獲した。逆落としで回転させ、さらに絞め続けると、レフェリーが桜庭の顔色を確認。完全に血の気が引いた桜庭に戦う力は残っていなかった。

 試合後、桜庭から差し出された手を握って抱き合うと、会場に「UWFのメーンテーマ曲」が流れ、大団円となる。「俺のほうがつえーぞ」と勝ち誇ったみのるは、桜庭が新日マット復帰を果たした時、賛否両論の声があったことを批判。「俺はハナからアイツをナメちゃいねえよ。世界の桜庭とやるつもりで練習を積んできた。最初からそのつもりでリングに上がってるんだ」と“プロレスラー桜庭”を大擁護した。