後楽園でテリー&マスカラス「奇跡の世界最高齢142歳タッグ」実現

2014年12月12日 18時00分

マスカラスの空中殺法は健在

 大ピンチを乗り越えて夢の共演が実現した。11日の東京愚連隊興行(東京・後楽園ホール)で“仮面貴族”ミル・マスカラス(72)と“テキサスの荒馬”テリー・ファンク(70)の「142歳古希超えコンビ」が船木誠勝(45=W―1)とトリオを結成。健在ぶりをアピールしてオールドファンを大いに魅了した。一方で舞台裏では直前まで「テリー来日キャンセル」の危機が…。ミラクルな世界最高齢コンビ結成の一部始終とは?

 仮面貴族とテリーがタッグを組むのは、2005年の旧「WRESTLE―1」両国大会以来。「馬場さん時代の全日本でも2~3回しか組んでないはず。世界中を見渡しても『最高齢タッグ』と言っていい」(NOSAWA論外)とのことで、まさにドリームな142歳タッグとなった。

 その一人、マスカラスは8日に来日。大会前夜には主催するNOSAWAとワインを飲みながら、レスラー論に花を咲かせた。「やはりプロ意識がすごい。マスカラスが『俺は若いとき、みんなが遊んでいる時間も練習し、勉強していた。だから今があるんだ』という話をしてくれて、感銘を受けました」(NOSAWA)

 かたやテリーも同じころに来日するはずだったが…。「日本に行けるエアラインがない。訪日できないかもしれない」とのメールが来たという。乗り継ぎのテキサス州ダラスの空港が、豪雨の影響で封鎖されたのだ。

 NOSAWAは「そうなったら土下座じゃすまされない」と顔面蒼白に。「俺が必死にチケットを探して、なんとかテリーに来日の手続きをとってもらった。でも、今日の朝『ごめん、やっぱり日本は無理だ。あと2日かかるらしい』と連絡があったんですよ」と冷や汗交じりに振り返った。

 しかし、これはテリー一流のジョーク。試合開始約4時間半前に成田空港にギリギリ到着し、大会開催にこぎつけた。まさに「奇跡の最高齢タッグ」なのだ。

 NOSAWA、藤原喜明(65)、カズ・ハヤシ(41)組との試合では入場シーンから魅せた。一人ずつの入場では名曲「スピニングトーホールド」からの「スカイハイ」で会場が早くも爆発寸前に。ファンが花道のマスカラスに殺到し大熱狂だ。試合でもテリーが回転足首固めを繰り出せば、マスカラスはフライングクロスチョップを連発するハッスルぶり。最後は、テリーが相手チームを分断した間に仮面貴族がコーナー最上段へ。72歳とは思えない華麗なフライングボディーアタックでNOSAWAを料理した。空中殺法で大ハッピーエンドを演出したが、同じ「空中のトラブル」でカード自体がオジャンになる可能性があったとはなんとも皮肉だった…。

 それを知ってか知らずか、試合後の仮面貴族は「テリーはすばらしいパートナーだった。フナキも初めて組んだが、いい選手だ」と称賛。この日のために製作した、全身ヒョウ柄の衣装で毅然と振る舞った。

 一方、NOSAWAは「満足しか出てこない」と敗者とは思えないコメント。また、65歳の藤原組長も「自分より年上と対戦できたのは何年ぶりか…。高校生のころ、雑誌で見て『かっこいい』と思った。俺も、遠い昔のファンに戻ってしまった」と恍惚の表情を浮かべた。

 古希を超えても戦いの場に上がり続ける伝説の男たち。日本のオールドサラリーマンに勇気を与えたのは間違いない!