元関脇貴闘力(47)が5日、リアルジャパン(RJ)プロレス後楽園ホール大会でプロレスデビュー2戦目に出撃した。因縁の大仁田厚(57)率いる邪道軍からの血の洗礼を、持ち前の打たれ強さで耐えしのいで勝利。デビュー2連勝を飾ったが、邪道はしつこい。再度の決着戦を要求され、来年1月12日に予定される「レジェンド」興行(後楽園)で第3ラウンド開戦が濃厚になった。

「エニウェアフォール・ストリートファイトデスマッチ」形式による10人タッグ戦で、初代タイガーマスク(57)のRJ軍に入った貴闘力は、大仁田率いる邪道軍と対戦。貴闘力がリングインした瞬間だった。いきなり大仁田がレッドミストを噴射。これが開戦の合図となり、両者は場外戦に突入した。

 10選手だけではなく、両軍のセコンド陣も入り乱れ、聖地はカオスな空間に…。だが、邪道軍の狙いは貴闘力の首ただ一つだ。7分過ぎ、貴闘力はイスの上に設置された有刺鉄線ボードに大仁田と矢口からブレーンバスターで投げ捨てられ、大ダメージを負った。

 さらに有刺鉄線バットで顔面を殴られ、前歯を折られる始末。しかし、これで覚醒した貴闘力は有刺鉄線バットを手にすると大暴れ、次々と邪道軍を蹴散らした。10分過ぎには、お返しとばかりに初代タイガーとの合体ブレーンバスターで大仁田を有刺鉄線ボードに投げつけた。最後はリッキー・フジに左の張り手を見舞い、自軍の勝利をアシスト。デビュー戦(4月16日、代々木)に続き、炎の2連勝を飾った。

 初代タイガーからは「やられた分は70点だけど、耐えた分を入れて80点」と“及第点”をもらったが、2度の毒霧で顔を真っ赤に染めた貴闘力は「血だらけになったし、体中が痛い…。もっともっと練習しないと」と反省が口をついた。

 デビュー戦、今回とタッグ戦ながら2度にわたって邪道軍を倒し、これで完全決着と思いきや…そうもいきそうにない。大仁田に「キャプテンフォールマッチ」での再戦を要求されたからだ。すっかりデスマッチの“魔力”にとりつかれた貴闘力も「分かったぞ! 死ぬ気で来い!」と応戦。2015年早々の「レジェンド」、さらには来年3月のRJ大会にもこの大抗争は続きそうだ。