プロデュース興行第2弾「Fortune Dream 2」(10日、後楽園ホール)を開催する鉄人・小橋建太(47)が4日、大会に込めた思いを激白した。新日本プロレスの「1強時代」に突入したマット界に危機感を感じる小橋は、出場13団体23選手に“ある思い”を伝えるべくゲキを飛ばした。
今回は全日本プロレスの3冠王者ジョー・ドーリング(32)が参戦。セミに登場する杉浦貴(44)は6日のノア有明コロシアム大会でGHCヘビー級王座に挑戦する。出場選手にベルト持参を要請していた小橋も「杉浦がベルトを取ったら、全日本とノアのチャンピオンがこのリングに上がることになる。Fortune Dreamだからこそできるカードだと思う」と期待を込めた。
しかも全日本、ノア、W―1の選手が揃い踏みを果たす。ここ数年で分裂を繰り返したデリケートな経緯があるため、3団体の選手が同じリングに立つことは不可能とも思われていた。小橋プロデュースだからこそ実現できたカード編成だ。
合計13団体もの選手に出場を依頼したのは、ある狙いがあるからだ。小橋が入団した当時の全日本は新日本と交流がほとんどなく、完全なライバル関係だった。お互いに緊張感を持っていたからこそ、業界的な発展につながった。だが現在のマット界での集客能力は新日プロの独り勝ち状態といっていい。
小橋は「今の新日本は勢いがあるよね。突っ走っていくことはすごくいいことだよ。だけど、早くそこに対抗する団体が出てこないと。独走するだけでは、いつかは続かなくなる」とマット界の未来に警鐘を鳴らす。
さらに鉄人はこう続けた。「第1弾(6月8日)の時は、これまで見なかった選手を見てから、違う団体を見に行ったファンがいた。だからこのリングで、新しいファンを持って帰ってほしい。それが各団体のファン増加につながればいい」
メジャー、インディ、女子を問わず、出場する23選手には新日プロの独走状態にストップをかけてほしいという思いを託す。「そこから団体が大きくなれば、プロレス界の発展につながる」と小橋。鉄人が厳選した全7試合はマット界へのカンフル剤となるか、注目だ。