〝邪道〟大仁田厚(63)率いる新団体「FMW―E」の旗揚げ戦「インデペンデンス・デイ」が4日、神奈川・鶴見青果市場で行われた。

 大仁田はリッキー・フジ、藤田ミノルと組んでメインの「有刺鉄線電流爆破+バリケードマット地雷+電流爆破バット+電流爆破テーブル ~地獄のデスマッチ~」というあっちもこっちもいろいろ爆発する試合に出場し、アブドーラ小林、宮本裕向、怨霊組と対戦した。

 試合は計6度の爆破が発生する大混戦だ。大仁田も序盤から電流爆破バットでサンドイッチにされるなど追い込まれたが、小林にDDTを決めて場外に転落させ、地雷のエジキにさせるなど奮闘。すると地雷のあまりの威力で会場は白煙に包まれる。しばらくは煙でリングの様子がはっきりと確認できなくなったが、観客はブーイングどころか熱狂。白煙の中、なんらかの爆発が起きると会場は異様な空気に包まれた。そして最後はやや視界がはっきりしてきたところで大仁田が怨霊を爆破テーブルの上でパイルドライバーに決めて爆死させた。

 さらに試合後、大仁田がマイクを握り「人生は1回じゃ。自分の好きなこともせずに何が人生じゃ!」などと〝邪道劇場〟を繰り広げていたところになんと〝放火王〟ことシャドウWXが登場。遠くからパトカーと消防車のサイレンが近づいてくる中、「8月15日、大阪、挑戦者募集? やってやろうじゃねえかよ。上げてくれ!」と対戦を要求した。

 大仁田は旗揚げ2戦目(8月15日、大阪・花博記念公園鶴見緑地)で、今は亡きライバルの〝極悪大魔王〟ミスター・ポーゴさん(享年66)と1991年5月に繰り広げた伝説の「有刺鉄線バリケードマット地雷爆破デスマッチ」を再現すると本紙に明かすとともに、対戦相手を募集していた。これに、ポーゴさんの弟子でもあるWXが応じた形で「俺の半分はその方の血が流れてるんだよ!」と叫ぶとともに灯油らしきものを口に含むと火を噴射し、大仁田を炎上させた。

 ちょうどその頃、警察と消防が到着。「爆発音と白煙が上がっている」と近隣から通報があったためだ。白煙に炎上に通報にと、熱狂のうちに幕を閉じた旗揚げ戦。先を思うと頭痛しかしない。