選手もルールも決まっていない。前代未聞の新格闘技イベント「巌流島」(来年2月28日、ディファ有明)の発表記者会見が17日に行われ、実行委員長の馳浩衆院議員(53)のほか、元K―1MAX王者の魔裟斗氏(35)、元柔道世界王者の篠原信一氏(41)ら格闘技界の大物が出席した。

 壇上は豪華そのもの。しかし、彼らは選手ではなく「実行委員」だ。

 決定しているのは大会の開催とCS放送「フジテレビONE」での生中継。さらに「試合場は土俵形」「打撃あり、関節・絞め技はNG」などの仮ルールをもとに、公式サイトで詳細なルールやマッチメークを公募し、同局の格闘技番組「千原ジュニアのニッポン格闘技復興委員会」で討論するということだけ。

 馳議員は「巌流島といえば、タイガー・ジェット・シンと戦ったのを思い出す。東京五輪に向け、日本から世界に発信する大会にしたい」とコメント。広報に就任した元K―1プロデューサーの谷川貞治氏は「選手はファンの希望を聞きオファーする。『誰』というより『どのジャンル』という感じになる」と説明し、異種格闘技戦に近いイベントになるとみられる。

 第1回は実験大会とし、開催ごとにルールを微調整。2月以降は年4回ペースで開催する方針だが「――格闘技復興委員会」の放送は第1回大会直前まで。「とりあえず1クールということ。その後もあると思う」と谷川広報はお茶を濁したが、真の「格闘技復興」に向けてはまだまだ波乱含みだ。