新日本プロレス8日の大阪・ボディメーカーコロシアム大会で、IWGPインターコンチネンタル王者の中邑真輔が柴田勝頼の挑戦を退け初防衛に成功した。因縁の一戦で雪辱を果たした中邑には、ゴールデンスター・飯伏幸太が挑戦を表明。昨年の東京スポーツ新聞社制定プロレス大賞ベストバウトの再戦が、来年1月4日東京ドーム大会で実現する。

 今夏のG1公式戦で行われた10年ぶりのシングル戦で柴田に屈辱の敗戦を喫した中邑は、雪辱を期して王座戦に出撃。犬猿の仲である両者が2004年7月に大乱闘を繰り広げた因縁の大阪がその舞台となった。

 無数のエルボーとヒザ蹴りが飛び交う意地の張り合いが動いたのは15分過ぎだ。中邑は柴田のゴー2スリープを浴びながらも、直後のPKはキャッチ。巧みに体を入れ替え背後に回ると、後頭部へのボマイェ、さらに間髪を入れずにスライディング式ボマイェを発射する。柴田も脅威の粘りで3カウントを許さないが、最後は中邑が正調のボマイェを突き刺し、激闘に終止符を打った。

 因縁の王座戦で雪辱を果たした中邑は、IC王者として3年連続での1・4ドーム出場を確定させた。リング上で「手持ちのカード、柴田で最後。もうない。ジョーカーが欲しいな。たぎるジョーカーが」と、かねて欲していた刺激的挑戦者を公募した。

 するとここに登場したのは飯伏。背後から回っていきなりジャーマンで投げ捨てる鬼畜行動に出ると「イャアオ! 中邑さん(ここに)います。たぎらせる相手、自分じゃダメですか?」と、プライベートでの変人ぶりが垣間見える挑戦表明を放った。

 中邑にとっても断る理由はなく、飯伏は願ってもない相手と言える。両者は昨年のG1公式戦(大阪)で激突し、中邑が勝利。同年の東京スポーツ新聞社制定プロレス大賞ベストバウトにも選ばれた大激闘だった。

「ヤバイやつが欲しかったんでね。ヤバイ試合、できるんじゃないの? 楽しみですね。IWGPと違う輝きを求めてきた。それが1月4日、インターコンチネンタル選手権」と豪語した中邑。唯一無二の王者像を作り上げた中邑と、変人と天才は紙一重を地で行く飯伏が、ドーム決戦で再び激突する。