邪道・大仁田厚(63)がオリジナルの電流爆破で、今秋の全米進出をぶち上げた。

 自身が立ち上げた「FMW―E」旗揚げ戦「インデペンデンス・デイ」(7月4日、神奈川・鶴見青果市場)を目前に控えるが、その目玉企画の一つである「1000円ライブ配信」のチケットの売れ行きに心が動かされた。

 そもそも「FMW―E」の旗揚げは4月に米AEWが行った電流爆破戦を見た海外ファンからの声が発端。それに期待を裏切られた海外ファンから「オーニタの電流爆破が見たい」との熱いメッセージを受け取った大仁田は、コロナ禍で来日が難しいファンのため、全世界に向けた旗揚げ戦のライブ配信を決定。より多くのファンが視聴できるように配信チケットを破格の1000円に設定したのだ。

 するとこのチケット購入者の6割がなんと海外のファン。これを受け、本格的に海外での興行の開催に向けて動き出した。「一番の難関は、会場探しなんじゃ。消防法が各州で違うし、会場によっても制限が違う」。すでに米国の友人に法令関係の調査と会場候補の選定を依頼したが、難航しているという。

 ハードルの高さを感じつつも「俺にはしなければならないっていうか、アメリカのファンに俺のオリジナルの電流爆破を見せたい思いがずっとあるんだよ。アメリカのデスマッチファンは、2017年にCZWが開催した電流爆破で期待を裏切られ、この間のAEWでもがっかりさせられている。言いわけになるが、CZWの時は予算の都合なのか、『日本の技術者は呼べない、俺たちに任せろ』と言われ、俺はそれを信じてしまったんだ。AEWはケニー・オメガ選手と(ジョン)モクスリー選手に応援メッセージは送ったが、電流爆破に関してはAEWが独自に用意していて、俺は全く関わっていない。だけどファンがガッカリしたことに、俺も残念で責任を感じてしまったんじゃ」と後悔の念から使命感に燃える。

「3度目の正直っていうだろ? 『FMW―E』でアメリカに乗り込んで、今度こそ俺の生み出した電流爆破でアメリカのファンの度肝を抜いてやるんじゃ!」。果たして実現はいかに。