新日本プロレス23日の岡山大会で、今夏のG1覇者オカダ・カズチカ(26)がカール・アンダーソン(34)を撃破。自身が保持する来年1月4日東京ドーム大会でのIWGPヘビー級王座挑戦権利証の防衛に成功した。オカダは次戦の相手に内藤哲也(32)を指名。10月13日両国国技館大会で1・4ドームに向けた最後の戦いに打って出る。

 今夏のG1を制し権利証を保持するオカダはG1公式戦(7月26日、秋田)で不覚を喫したアンダーソンと激突。極悪軍団「バレットクラブ」の介入に加え、アンダーソンの右腕集中攻撃に苦しめられた。

 それでも、オカダはツームストーンパイルドライバーで反撃を開始。アンダーソンのガン・スタンとレインメーカーの切り返し合戦からドロップキックを放つと、超高角度のジャーマンスープレックスを発射。最後は渾身のレインメーカーを炸裂させて、ついに激闘を制した。

 だが、これですべての借りを返しきったわけではなかった。オカダは試合後「G1中に、もう一つミラクルが起きました。次は内藤さんと権利証を懸けてやります」。G1公式戦で敗れたもう一人の相手・内藤を次戦の相手に指名し、両国大会で争奪戦を行うことになった。

 2012年から恒例化した権利証争奪戦は、11月の大阪大会(今年は11月8日)まで繰り広げられるのが恒例だった。ただ、オカダがG1で敗北を喫したのはアンダーソンと内藤の2人のみ。「借りを返し終わったら、特に戦いたい相手がいるわけでもないですし。よっぽどの事情で会社に言われない限り、これで終わりでいいんじゃないですかね」と内藤戦を最後の争奪戦と位置づけ、タイトル挑戦を確定させる意向を明かした。

 くしくも現IWGP王者のAJスタイルズ(36)はこの日、次期挑戦者に棚橋弘至(37)を指名し、両国決戦でのV3戦が決定。オカダは「(自分が挑戦するのは)どっちだろうと関係ない」と、自身こそが唯一無二の主役であることを高らかに宣言した。