“平成の猪木―アリ”となれ! IGF「INOKI GENOME FIGHT 2」(23日、東京・両国国技館)で行われるIGF王座戦の公開調印式が21日、都内のホテルで行われ、王者の石井慧(27)と挑戦者ミルコ・クロコップ(39)が初対面した。

 石井は「(ミルコ戦を)誇りに思うし楽しみにしています。試合で対峙してその空間を楽しみたい」と抱負を述べた。かたやミルコは終始冷たい表情で「コンディションはとにかく完璧だ。彼の試合は全部見て研究してきた。対策はできている」と必勝を誓った。

 決戦まであと1日。IGF総帥のアントニオ猪木氏(71)はどう見ているのか? 本紙直撃に「展開とかは分かんねえんだよ、正直言って」とはぐらかしつつ「石井がこれから伸びるか? 伸びないか? 一つの境目になる試合だと思う」と分析した。

「ミルコが超ラッキーだったのは藤田(和之)戦があったこと。血が出たんで終わっちゃった(TKO勝ち)けど、人の運ってそういうもんだよ。試合なんて自分一人じゃできないわけで。相手によって光ったり、そうでなかったりね」

 実は、この王座戦に伝説の猪木VSモハメド・アリ戦(1976年)をだぶらせているという。

「あの試合も当時はそうでもなかったけど、今ではこんだけ騒がれてる。ライバルに恵まれるってのは大事なんでね。この一戦でライバル関係になれるかどうか。その辺の意識があるかどうかじゃねえか? アマチュアなら勝った負けたでいいけどさ。ムフフ…」

 IGF総帥は後世まで語り継がれる試合を望んでいるが、果たして…。