<全日27日・後楽園大会>新生・王道マット初の3冠戦で怪物王者が誕生だ。3冠ヘビー級選手権はジョー・ドーリング(32)が諏訪魔を破り、新王者となった。お互いに夢だった3冠戦でのエボリューション軍対決で、ドーリングが大波乱を起こした。

 ドーリングは序盤、意表をつく脳天杭打ちを発射。爆弾を抱える諏訪魔の首を暴発させた。その後は背後から強烈なハンマーパンチを打ち下ろし、ラリアートを連発。体重120キロの諏訪魔を木の葉のように投げ捨て、投げっぱなしジャーマンもカウント1でハネ返してみせた。15分過ぎにはドロップキックや急角度岩石落としで反撃されるも、ドーリングの勢いは衰えない。ラストライドの体勢に入られると、力任せに担ぎ上げて垂直落下式デスバレーボムだ。さらに首折り弾でなぎ倒し、必殺のレボリューション(旋回式ボム)で豪快に沈めた。

 留学生として入門して7年目でようやくつかんだ栄冠。海外出身レスラーでは史上7人目の戴冠を果たしたドーリングは「歴史に名前が永遠に残る。何でもやる。ルールは守らないかもしれない」と早くも暴走を示唆。次期挑戦者には曙や秋山らトップ勢を候補に挙げた上で「ニュージャパン(新日本)、TNA、WWE…誰でもいい」と他団体出撃も視野に入れた。