新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」初戦(21日、札幌)でIWGPヘビー級王者・AJスタイルズ(37)を撃破し、絶好のスタートを切ったオカダ・カズチカ(26)が22日“ストーカー被害事件”に遭っていたことを明かした。オカダは開幕2日前の19日に怪しげな男性からストーキングに遭い警察官に救助されていたことを告白。妙な事件とリング上の爆発との関連性とは――。

 オカダは21日札幌大会の開幕戦Bブロック公式戦で、3連敗中だったAJをレインメーカーで粉砕。「まあ同じブロックだと(ライバルは)ズバ抜けてAJだと思うので。正直AJを倒したら怖いものはない」と、自信をみなぎらせた。

 さらにオカダは絶好スタートの“起爆剤”が、決戦2日前のある出来事であったと明かした。G1の全体会見終了後、オカダは都内の自宅へ。だが駐車場で車を降りた瞬間から、40代とおぼしき怪しげな男性に後をつけられた。

「気付いてたんで、マンションを通り過ぎたんですけど、まだついて来て…。僕が止まると向こうも止まって、抜かせたり後ろに回られたりの繰り返し」と、身の危険を感じながら“バック”の取り合いは約10分間も続いたという。オカダは一般人相手に対してのレインメーカーが正当防衛として成り立つかを真剣に悩んだ。

「G1前に問題を起こしたくない…。そう思ってた僕の目の前に天使が現れました。たまたまお巡りさんが通りかかったんです」

 警察官の取り調べに男性は「『G1頑張ってください』と言いたくて…」と答えたというが、その割には不審すぎる行動がストーカー行為に当たると断罪され、男性は退散したという。

 一見プロレスとは全く関係ないような話だ。しかしオカダは「ああいうことをされればさすがの僕も怒りますよ。ピリピリしてた上に、AJに3連敗中だった自分へのふがいなさもあって、いい感じでスイッチ入りましたね。今まで、僕に唯一足りなかったのが『怒り』だったので」と、思わぬ副産物が自身を勝利へ導いたと主張する。

 ともあれ2年ぶりのVへ視界は良好。災い転じて福となったオカダが、決勝戦(8月10日、西武ドーム)に向かって一気に突き進む。