WWE公式サイトは3日(日本時間4日)、元NWA会長のジム・クロケット・ジュニアさんが3日に死去したと報じた。76歳だった。死因などは明かされていないが、近年は腎臓と肝臓を患っていたという。

 1970年代にプロモーターだった父親のジム・クロケットさんから「ジム・クロケット・プロモーションズ」を引き継いだクロケットさんは、ノースカロライナ州を中心に大物プロモーターとして多くのビッグマッチを手掛けた。80年代には当時世界最高権威を誇ったNWAの会長に3度選出されて、団体運営の中心となった。

 会長在職時は〝狂乱の貴公子〟ことリック・フレアー、リッキー・スティムボートらを看板王者としてNWA最後の黄金時代を築き上げた。親日家としても知られ、故ジャイアント馬場さんの全日本プロレスとは強固なパイプを誇った。

 80年代中盤にWWF(現WWE)が全米制覇を狙い始めると、PPV大会「スターケード」などを開催して対抗するも、団体規模には差が生じてしまった。88年にはCNN創業者のテッド・ターナー氏に事業を売却。新たな団体WCWに幹部として移るも91年にプロモーター業から撤退。プロレス界から完全に身を引いていた。