“レインメーカー”オカダ・カズチカ(26)が、「G1クライマックス」(7月21日、札幌で開幕)でのツートップ復活を予告した。IWGPヘビー級、インターコンチネンタルの2大王座は目下、極悪軍団「バレットクラブ」が独占状態。緊急事態の張本人でもある前IWGP王者のオカダは同じく前IC王者・中邑真輔(34)との決勝戦を実現させ、CHAOS復活の舞台とするつもりだ。

 全出場選手が決定した真夏の祭典で、オカダはBブロックにエントリー。開幕戦ではいきなり現IWGP王者・AJスタイルズへの雪辱チャンスが到来した。

「AJと開幕戦というのは理想的。しっかり借りを返します」と豪語するオカダは「まあBブロックは明らかに俺が抜けてますね。そもそもAJ以外はすでに倒した人ばかりだし。逆にファンや関係者で、オカダ以外の人を予想する人は見る目がないです」とまで言い切った。

 夏の訪れとともに過剰な自信が復活してきたオカダは、2年ぶりのG1制覇を信じて疑わない。さらにプロレス史上初進出となる西武ドームでの決勝戦(8月10日)の青写真として「普通に中邑さんしかいないわけで。2年前(G1公式戦)に負けてますし、去年も(対戦したいと)言ってますし」と胸中を明かす。

 リーグ戦以外では対戦機会を見いだしにくいCHAOSの同門・中邑を指名する理由は、単に2年前の雪辱だけではない。新日マットは目下、極悪軍団BCがヘビー級の2大タイトルを独占。5月にオカダがAJにIWGP王座を、6月に中邑がバッドラック・ファレにIC王座を奪われ、一気に勢力図が塗り替えられてしまった。

 オカダはこの危機的状況をG1の舞台で再逆転させるためにも、前王者同士にしてCHAOSのツートップでの決勝戦実現を狙っている。

 互いにベルトを落とした直後ではあるものの、オカダは「関係ない。僕も2年前にドミニオン(6月大阪大会)で負けた後から優勝しましたし。CHAOSの逆襲が始まってきますよ」とキッパリ。まさかの低空飛行が続くレインメーカーにとって、今年は真価を問われる夏となる。