スターダム7・10後楽園ホール大会で仙台女子の里村明衣子(34)の挑戦を受けるワールド・オブ・スターダム王者の紫雷イオ(24)が、ルチャ殺法でのV10を予告した。

 文字通りの頂上決戦だ。スターダムの絶対女王が記念すべき10度目の防衛戦で迎撃するのは昨年の東京スポーツ新聞社制定プロレス大賞・女子プロレス大賞を獲得した女横綱。この1年で急成長を遂げたイオは「ちょっと前までは遠い世界の人だった。防衛戦で対戦できて本当にうれしい」と心を躍らせた。

 里村とは仙女4・26新宿フェイス大会でのシングル戦で初激突。しかし掌底や蹴りを食らって自分の流れに持ち込めず、デスバレーボムで完敗を喫した。「自分の引き出しを出し切る前に決着をつけられた」と反省するイオは「今回は自分のフィールドなんで飛びまくる。里村さんをルチャに引きずり込んで倒します」と戦術を明かした。

 男子顔負けの殺りくスタイルを身上とする里村と、飛んで跳ねてのルチャはまさに対極。あの里村をルチャの世界に誘導するのは容易ではないが、イオは5月のメキシコ遠征でルチャ殺法に磨きをかけており、やけに自信たっぷりだ。

「温故知新ですよ。改めてルチャの技を見つめ直して、いろいろと手に入れた。例えばムーンサルト。今までは3カウントを取ってこなかったけど、初心に戻ってメキシコでは全部これで勝つことができた。小橋(建太)さんや武藤(敬司)さんのようなムーンサルトを決めてV10を盛大に祝います」。イオのハラは固まった。