新日本プロレスの6・21大阪・ボディメーカーコロシアム大会で棚橋弘至と組んでIWGPタッグ王者のカール・アンダーソン、ドク・ギャローズ組に挑戦する真壁刀義が14日、ケガの功名Vを予告した。5月横浜大会で下顎歯槽骨(かがくしそうこつ)を骨折し欠場中の真壁だが、ぶっつけ本番の王座戦には自信満々。それどころか欠場前以上のパワーアップを確信しているという。

 真壁は5・25横浜アリーナ大会で行われたタッグ王座次期挑戦者決定戦で後藤洋央紀、柴田勝頼組と対戦。試合中に後藤のハイキックが顎に入り、下顎歯槽骨を骨折するアクシデントに見舞われながら、不屈の闘志で逆転勝利を収めた。


「歯茎が全部折れたのが分かったし、足に力入らねーし、こりゃヤベエなって。まあ普通のレスラーなら終わってただろうな。ところがどっこい俺様よ。一番オイシイところで棚橋がすぐフォロー入ったから『バカヤロー』とさえ思ったね」


 余裕の表情で振り返る真壁だが、軽症のわけがない。精密検査の結果全治3週間と診断され、大阪決戦までの大会は欠場。王座戦はぶっつけ本番となる。トレーニングで歯を食いしばれないのはもちろん、固形物の食事もとれない状態が続いている。


 それでも前哨戦を「人柱大作戦」の名の下、一人で戦い抜いたパートナー・棚橋の男気に応えないわけにはいかない。真壁は「逆に俺には俺の戦いがあるんだろうけど、大阪でヤツら(王者組)に会ったときに血走るもんはあるだろうよ」と奮起。さらにスクランブル復帰がゆえの“功名”もあるという。


「ま、今回ばかりはマウスピース入れさせてもらうわ。ただでさえ力があり過ぎる俺様だけに、そういうのは付けないでおいてやったんだけど、今回ばかりは(試合すること自体が)賭けだから。ただよ、逆に俺様がマウスピースつけたらどんだけの破壊力があるんだって話になっちまうけどな」と、これまで以上のパワーアップを確信している。


 新日マットで「CHAOS」や「バレットクラブ」といった悪人たちが王座を欲しいままにしている中、本隊最強コンビを結成したからにはタッグ王座奪取は至上命題。大阪決戦から真壁の逆襲が始まる。