突き倒す。ノア7・5有明コロシアム大会で原田大輔のGHCジュニアヘビー級王座に挑戦する超危暴軍の拳王が7日、「幻の右」の解禁を予告した。

 そのパンチとは拳王が日本拳法で世界を取った「直突き」だ。これは日本拳法の基本技でボクシングでいうストレートだが、拳を縦にしたまま突くため最短距離で素早く相手を打ち込める。3歳から日本拳法を習っている拳王はこの技を武器に、2005年にフランスで開催された日本拳法の世界大会で優勝している。

 今年1月からノアに合流した拳王は暴君・森嶋猛率いる超危暴軍に加入。以降は竹刀などの凶器を使ったラフ攻撃を貫いており、日本拳法時代の技は封印していた。だが、初のGHC挑戦が決まり「これまでは超危暴的な暴れ方をしていたけど、今回は『強さ』を見せる。竹刀はしっかり使うが、それ以外もだ。原田とはレベルが違うところを見せてやるからな。日本拳法の縦の動きに注目しろ」と、宝刀の投入を決断した。

 超危暴軍は森嶋、マイバッハ谷口組がGHCタッグ王座から陥落し、無冠状態。一時の勢いは途絶えたが、切り込み隊長でもある拳王はジュニア王座奪取を機に軍団を再浮上させるハラだ。

「原田をボッコボコにKOしてベルトを取ったら、いずれは超危暴集会をやりたい。これからだよ、かかってきなさい」。集会という名の自主興行を企む黒い速射王から目が離せない。