一刀両断――。女子プロ界の「おくりびと」高橋奈苗が31日、問答無用の介錯を予告した。


 高橋は今日1日のスターダム後楽園ホール大会で、夏樹☆たいようと一騎打ちする。この一戦は夏樹の引退試合となるが、高橋が引退試合の相手を務めるのは実に8人目。中西百重、風香、三田英津子らに引導を渡してきた“名介錯人”は「モモ(中西)と同じようにチャナラッカ一撃で葬る。この技は人生で数回しかない『ここぞ』という時にしかやらない」と、滅多に使用しない変形筋肉バスター弾でのフィニッシュを予告した。


 さらに高橋は「時間は無制限。最後の試合に引き分けなんかない」と時間無制限1本勝負への変更を要求。スターダムはタイトル戦もすべて30分で争われているが、確かにラストマッチで白黒つかないと夏樹も悔いが残るだろう。支離滅裂な言動の極太にとって、生涯初めての“正論”といっていい。


 とにかく夏樹は2005年の全女崩壊から、ずっと行動を共にしたかけがえのない妹分。非情ともいえる全力ファイトで介錯することが、礼儀でもある。「夏樹と私の戦いを多くの人の心に焼き付けたい。それに現役の男子レスラーも見にきてほしい。ここまで女子プロレスがやれるんだということを私と夏樹で見せつける」。


 いつになく真剣な面持ちの高橋が、女子マットに新たな歴史を刻む。