今日25日の新日本プロレス横浜アリーナ大会で行われるIWGPヘビー級王座戦で、V2を目指す王者・AJスタイルズが24日、前日調印式で挑戦者のオカダ・カズチカをもてあそんだ。大ファンだという阪神タイガースのキャップを着用して現れたAJは“隠されたメッセージ”とともにオカダを挑発。高らかに防衛を予告すると、インターコンチネンタル王者の中邑真輔、棚橋弘至の新日本ダブルエースにも宣戦布告した。

 3日の福岡国際センター大会でオカダからベルトを奪取したAJは、米国・ニューヨーク大会(現地時間17日)でマイケル・エルギン、オカダとの3WAY王座戦も制しV1に成功。この日の調印式では「弱いヤツは常に言い訳するものだ。オカダは『福岡で乱入があった』『ニューヨークは3WAYだった』などと言っているようだが、試合では必ず強い者が勝つ。そして今は俺が王者だ」と、横浜決戦での返り討ちを予告した。

 さらに周囲の目をクギ付けにしたのが、この日のAJのいでたちだった。Tシャツ、ジーンズは普通として、ここまでワンマッチ参戦で日本にはほとんど滞在していないはずなのに、なぜかタイガースの帽子をかぶって出席した。

 王者は「俺はベースボールを愛しているし、タイガースファンだからな。何かおかしいかい?」と笑顔で虎党宣言を繰り出したが、そこは百戦錬磨の「世界のAJ」。まさか、そんな単純な理由だけではないだろう。要は「マユミだかカケフだかオカダだか知らないが、誰が来ようが叩きのめしてやる」という“メジャーリーガー流”の挑発が含まれているに違いない。

 その証拠にAJは「仮定の話は必要ない。横浜で俺が勝つことは決まっている。そらそうよ」と岡田彰布元監督の口癖をふまえつつ、自信満々の表情を浮かべると「今後も誰の挑戦でも受ける。中邑? 棚橋? 俺の目の前に来れば彼らも倒すだけだ」とキッパリ。

 近年の新日プロを牽引してきた2大エースにも宣戦布告し、前王者にしてIWGP戦線で圧倒的存在感を誇ってきたオカダも、自身の前では「ただのいち挑戦者」に過ぎないと主張した。

 最後は度重なる挑発にキレたオカダと乱闘を展開するなど、AJはどこまでもやりたい放題。上半期最大のビッグマッチ・横浜決戦に、不穏な空気が漂ってきた。